OS

オペレーティングシステム (Operating System, OS) は、コンピュータにおいて、ハードウェア抽象化したインターフェースアプリケーションソフトウェアに提供するソフトウェアであり、基本ソフトウェアの一種である。なお、OSのGUIフロントエンドであるオペレーティング環境についてもここで扱う。

広義のOSには、ウィンドウシステムデータベース管理システム (DBMS) などのミドルウェア、ファイル管理ソフトウェアやエディタや各種設定ツールなどのユーティリティ(これらはいずれも基本ソフトウェア)、基本的なアプリケーションソフトウェア(ウェブブラウザや時計などのアクセサリ)を含むことがある。一般的に「オペレーティングシステム」という場合はこちらを指すことが多い。

現在に至る統合環境と平易なユーザインタフェースを意識する傾向は、Mac OSやMicrosoft Windowsの登場で鮮明となった。このため、Mac OS以降の近年のOSとMS-DOSなどの初期のOSは分けて扱われることが多い。

OSの中で、ハードウェアを直接管理操作するなどの最も中心的な機能の部分を、特にカーネルと呼んで分けることもある。この場合、カーネル以外の部分(シェルなど)はユーザーランドと呼ばれる。また、カーネルとユーザーランドではCPUモードアドレス空間が異なっている。

オペレーティングシステムは完全な一般名詞だが、“OS”は本来IBMの商標である。

1980年代後半-2000年代初頭

1980年代後半には、パソコンにも32ビット時代が到来し、1990年代に入ると、低価格なAT互換機でもメモリを十分に搭載すればPC-UNIXの利用が可能になりはじめた。当時のパソコンではOSとして最低限の機能しか持たないDOSが依然として使われており、GUIやネットワークマルチメディアに対応させるため、ベンダがDOSを様々な形で拡張したシステムソフトウェアやウィンドウシステムを搭載するようにもなったが、これは互換性や信頼性など様々な点で問題を発生させていた。こうした問題を解決するため、堅牢な(プリエンプティブな)マルチタスク機能、オブジェクト指向API、GUIによるデスクトップ環境、ネットワーク機能の標準装備など従来のUNIX(互換)ワークステーション並みの機能がパソコンにも求められるようになってきた。こうしたOSは「次世代OS」「モダンOS」などと呼ばれた。

1987年にはIBMとマイクロソフトが、パーソナルコンピュータ用に堅牢なマルチタスク機能、GUI(同年末の1.1より)、ネットワーク機能(拡張版)を装備したOS/2を発表した(32ビット対応は1992年の2.0より)。1988年に登場したNEXTSTEPは、業務用途に耐える堅牢性とオブジェクト指向による柔軟性、高度なグラフィックス機能と一貫したGUIといった、新世代のデスクトップOSで求められる機能を全て実現した。しかしこれらは当時のハードウェア性能では負荷が大きかったため広くは普及せず、代わりに軽量だが堅牢なマルチタスク機能は持たないMac OSやWindows3.x などのGUI環境が徐々に普及した。これらは当時の限られたハードウェアでも快適に動作したが、安定性や機能には劣るものであった。

1994年には、Windowsとしては初めて、32ビットに本格対応(カーネルの32ビット化)し、堅牢なマルチタスク機能を備えたWindows NTが登場したが、負荷や互換性の問題などから個人用途にはあまり普及せず、Windows3.xを拡張して次世代OSの機能を限定的に取り入れたWindows 9x系との並存が続いた。WindowsがWindows NTベースに一本化されたのは2001年のWindows XPからであった。またアップルも同年、NEXTSTEPを発展させたMac OS Xを新たにリリース、従来のMac OSの後継となった。このころには低価格なパーソナルコンピュータでも、これらのOSの負荷を問題としないほどに高性能化し、オープンで低価格な分散コンピューティングを広めた(ダウンサイジング)。

2000年代中盤以降

2003年にはパソコンにも64ビット時代が到来、OSも64ビット化が進んだが、16ビット化や32ビット化の際と比較すると、OSの機能や役割に大きな変化はなかった。商用のパソコンOSを二分するWindowsとMac OS Xのいずれも、徐々に64ビットへの移行を進めている。Windowsは同一バージョンのOSで32ビット版と64ビット版の双方を提供しており、Mac OS Xは32ビットカーネルを維持したまま、一般プロセスに64ビット機能を持たせる道を選んだ。

オープンソースの流れでは、従来よりGNUがUNIX向けのツール群を開発していたが、これらをLinuxカーネル組み合わせGNU/Linuxシステムが2000年頃よりUNIX系OSの主流となった。またBSD系OSもUNIX系OSのシェアの大きな部分を占めている。

一方、組み込みシステムにもより複雑な機能が求められるようになり、汎用OSをベースとした組み込みオペレーティングシステムが従来主流だったリアルタイムOSを置き換えつつある。BSDおよびLinuxやWindows、Symbian OSなどが幅広い用途に使われている。

1990年代以降のダウンサイジングの流れにより、業務用途でもオープンシステムやWindowsが主流となったが、信頼性・可用性を重視する用途には、現在でも専用OS(z/OS、MSP/XSP、VOS3ACOSなど)を搭載したメインフレームも使い分けられている。

OSの分類

タスク管理の特徴

マルチタスク

シングルタスク

リアルタイムオペレーティングシステム


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